- 英語がなんとなく苦手
- 英単語が覚えられない、暗記は苦手
- 英単語覚えたつもりでもすぐ忘れる
など、単語の記憶について苦手な方も多いのではないでしょうか?
この記事では、私が京都大学に合格した際に実践した暗記方法について紹介します。
もくじ
私も学生の頃、暗記というものが非常に苦手で、単語がどうにも覚えられずなかなか英語の成績が上がりませんでした。
英語学習にもがいている時、ある夏休みを境に、突然英語の成績が上がった友人にコツを教えてもらいました。
そのコツを自分なりにアレンジして勉強に応用してみることで、私も単語をうまく覚えることができるようになり、英語の成績が上がっていきました。
そして、社会人になった現在も、資格試験や趣味の勉強の時も継続して意識しています。
最近では、知人のお子さんが英語嫌いだということで、このコツを教えてあげると「英語が好きになった」と言ってもらえました。
自分自身でも実践しつつ、他の方にも紹介して、効果があったとフィードバックを得ている方法を紹介します。
英単語を覚える方法
その方法は、とても難しく想像されるかもしれませんが、とてもシンプルでズバリ
「覚えたいものに出会う回数を増やす」だけです。
ただ一点大切なことは、出会うまでの期間です。
短いサイクルで、覚えたいものをに出会う回数を増やすことが大切になります。
これは、記憶のメカニズムに影響しています。
記憶のメカニズム
人間が忘れてしまうメカニズムを理解するために、ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスが示した、忘却曲線が非常に参考になります。
エビングハウスの忘却曲線は下のようなグラフになります。
簡単にいうと、「時間が経てば忘れてしまう。」ということです。
人間の記憶には「短期記憶」と「長期記憶」の2種類があります。
短期記憶とは、情報を一時的に記憶するメカニズムのことで、通常「暗記しよう!」と思って学習したものは、この短期記憶のメカニズムで処理されてしましいます。
これに対し、長期記憶は、長期間記憶として定着するもので、このメカニズムによって覚えたものが単語として覚えた状態になると私は理解しています。
このように、忘れてしまうメカニズムを理解しながら、覚えたい内容を長期記憶のメカニズムで処理されるようにして覚えることが大切になります。
単語記憶の誤解
よくやってしまいがちな誤解は、「よし、単語を覚えるぞ!」と意気込んで、単語を覚えるために、一つの単語に時間をかけすぎることです。
ですが上でも説明したように、通常、記憶は短期記憶のメカニズムで処理されてしまいます。
そのため、一回のタイミングに一つの単語にかける時間を必要以上に長くすると効率が悪くなります。
それよりも、一つの単語にかける時間を短くして、数をこなす事が大切になります。
同じ時間を使うにしても、
一回の勉強の際に、「一つの単語に長い時間をかけるのではなくて、一つの単語と出会う回数を増やすことに時間を割く」というのが効率的な時間の使い方になります。
単語記憶のやり方
では実際どれくらいのボリュームをどれ位の頻度で勉強するのかについて、私の経験も交えて紹介します。
英単語教材はどれ位の数のものを選べば良いか?
英単語の教材で多いのは
〜1,000語位のものや、
〜2000語位のボリュームかと思います。
私はまずは、〜2,000語位のテキストから始めました。
あまり多すぎると、一つの単語にかける時間を短くしても、1日に要する時間がかかりすぎることになり継続できなくなる可能性がありますので、〜2,000語位の英単語テキストから始めるのが良いのではないかと思います。
どれ位の頻度で繰り返せば良いか?
ここでは、私が実際にやっていた方法と、もう少し効率的な方法の2種類を紹介します。
出来ればお勧めする方法
暗記のメカニズムを短期記憶から長期記憶に変えていくために、繰り返しの間隔は短ければ短いほど良いと、私的には実感してます。
そんな訳で、私はいつも覚えたい!と思った時はできる限りこちらの方法でトライします。
step.1
覚えたい教材を選ぶ
step.2
毎日一通り目を通す
step.3
これを1ヶ月継続させる
step.4
その後、1ヶ月毎位に復習する
これは結構大変です。
1単語5秒位しか使わないとしても、1分あたり12語。
1000語の単語帳であれば、約1.5時間かかります。
これを毎日続けるので、気合が必要です。
夏休みとか、長期の休暇の時にこういうやり方で勉強していました。
挫折してしまうこともあるかもしれないので、ちょっと時間的に余裕がある時にこの方法を試すことをお勧めします。
時間が限られている時の方法
とはいいつつ、実際時間には限りがあって、受験生であればなおさら英語にだけ時間を費やす訳にはいかないので、それなりの間隔を開けて効率よく勉強する必要があります。
繰り返しのタイミングについては、WATERLOO大学のグループの研究が記憶量と復習のタイミングについて実験結果を示しています。
出典:University of Waterloo HPより抜粋(https://uwaterloo.ca/campus-wellness/curve-forgetting)
この実験で示されているタイミングでの復習が一つの参考になると考えています。
1日後、1週間後、1ヶ月後です。
先程の忘却曲線の図を用いると、記憶を定着させるのは次のようなイメージです。
図で示すタイミングで、一通りやり直すイメージです。
もう少し分解すると、一週間毎のサイクルで見直す事ができるようにします。
例えば、単語帳を1から7章まで分割して、
1日目
1章を学習
2日目
1章を復習+2章を学習
3日目
2章を復習+3章を学習
・
・
7日目
6章を復習+7章を学習
8日目
7章を復習+1章を復習
というように進めれば、1日後と1週間後に復習するタイミングを確保する事ができます。
ですので、覚えたい分量をまず7等分位に分割することから始めます。
例えば先ほどと同じように全部で1,000単語あるようなものでも、こうすれば1日の勉強量は約25分位に抑える事ができます。
これを、ひたすら繰り返します。
地味なやり方ですが、非常にパワフルだと個人的には思っています。
ここでの注意点を挙げると
自分でもよく陥るのが、一冊一通り目を通すと何となく覚えた気持ちになってしまう事です。
ですが、こと暗記したいという事であれば、
一回目を通したからといって、内容を記憶できているということは100%無いということです。
ついつい、違う参考書とか、単語帳に手が伸びてしまいがちになってしまいます。
そんな時、ぐっと我慢して、むしろ一通り目を通したテキストを繰り返すことの方が
100倍意味があります。
新しいものはどうしてもテンション上がってしまう所ではありますが、「一回やったものを何度も繰り返す!」
この点がとっても大切です。
お勧めツール
一つの単語に時間をあまりかけないために、本当にアナログなツールですが、赤いシートが便利です。
いつでもどこでもパッと使う事ができる点が、お勧めです。
もちろん、アプリを使ってというのもお勧めです。
初めのインプットに準備時間を要しないのであれば、アプリも効果的に使用していきたい所です。
まとめ
この記事では、英単語の暗記が苦手だなぁと感じていらっしゃる方向けに記憶のメカニズムも踏まえて、私が受験の頃から実践してきて今なお続けている単語の記憶方法について、具体的な単語数やタイミングも含めて紹介いたしました。
ポイントを復習すると、
- 短い期間で、ひたすら単語帳を繰り返してみる
- 一通り目を通したテキストこそが大切で、そのテキストを何度も繰り返す
です。
単語を覚えることで、英語の見え方が一気に変わる事があると思います。
少し気合が必要なところもありますが、効果ある方法だと思いますので、ぜひご参考にしていてただければと思います。
この記事が少しでもお役に立てると嬉しいです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。